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風に舞いあがるビニールシート

風に舞いあがるビニールシート
風に舞いあがるビニールシート
ISBN:9784163249209
森 絵都
風に舞いあがるビニールシート
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風に舞いあがるビニールシート - 書評

今回の直木賞受賞作のひとつです。
森絵都さんといえば、児童文学というかYAのジャンルに入る作品というイメージだったのですが、この作品を読んで改めました。

あまり私たちとなじみのない仕事をしている主人公がでてきます。

洋菓子屋さんのアシスタント(秘書?)、犬を保護するボランティア、仏像の修復師、国連難民高等弁務官事務所など、どれも作者の森さんの知識の多さにまず感動します。というか、取材力に。
それぞれの仕事をリアルに描いていて、職場の雰囲気、人間関係の様子など、よく伝わってきました。

最後の表題作「風に舞いあがるビニールシート」は、国連難民高等弁務官事務所を舞台にした話です。東京支部に就職した有能な女性が、そこで知り合った同僚と結婚しながらも、フィールドでの使命に燃える夫と、普通の家庭を望む自分とのすれ違いから破綻してしまいます。

平和な日本に住んでいると、想像もつかない過酷な生活を強いられている人々がいることを知りながらも、そこへ行って自分が何かしようとまではなかなか思えません。主人公も、その有能さからフィールドへ出るように勧められても、ありえないと思っていました。

一方彼の方は、世界のあちこちで紛争がおきていて、それを見て来ているので、じっとしてはいられません。使命感に燃える彼はそのためにどんどん危険なところへと行き、最後には殉職してしまいます。
不安に耐え切れなくて離婚してしまった主人公は、自分なら何とかできると思いながらも、愛しつくせなかったことを、ずっと悔やみ続けます。

そんな主人公が、彼の過去や死んだときの様子を知り、立ち直っていく様子は、重い内容ながらも感動的です。
そして名まえぐらいは知っていた国連難民高等弁務官事務所の仕事(緒方貞子さんがやっていましたね。)ってこういうたいへんな仕事なんだとわかりました。

この話は重い話でしたが、あとの話はさわやかな人情物のような話が多く、暖かい気持ちになります。こんな生き方もあるんだなあと読ませてくれました。

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