「成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者」は、その名の通り、マクドナルド・ハンバーガーを現在のチェーンに育てた、レイ・クロックの自伝です。マクドナルドは元々はマクドナルド兄弟が自分たちで経営していたハンバーガーショップですが、その形態をチェーンとして広げることを思い付き、現在のマクドナルドを築いたのが、レイ・クロックです。
実を言えば、レイ・クロックは頭の良いスマートな人で、現在のマクドナルドのビジネスモデルを考え、銀行の支店でも作るかのように多店舗展開をして行ったのかと思っていました。ところがこの本を読んでみるとさにあらず。ビジネスモデルはビジネスモデルとしてもちろん優れていますが、それを企業化し、大きくしていくストーリーはドロドロの人間模様。
レイ・クロックはオフィスに座ってビジネスモデルを指示していたわけではなく、タイトルにあるようにライバル店の「ゴミ箱」を自分であさって調べるなど、実に泥臭いことをもやってのけています。
ビジネスモデルだけではだめで、それを進める強い意志と、粘り、そして、人に任せる力が必要であることが良くわかります。
そしてもう一つ驚いたのが、レイ・クロックの結婚観。最初の妻子がある時に、既婚者に恋。最初の妻と別れるものの、恋をした相手とは結ばれず、しばらくして他の女性と結婚。でも、恋をした相手が忘れられず、再開を機にまたまた離婚して、ついにその人と結婚。
うーん。仕事も恋愛も、僕には真似できませんね。