私の仕事
緒方 貞子
草思社 2002/11/30
本書は元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんの記録とも言える本である。書下ろしではなく、彼女の日記や、あちらこちらで発表された文章、対談、演説などが収録されている。
寄せ集めの文であるためいささか読みにくかったり、重複があったりするものの、それでも緒方貞子さんがいったい何を考え、どのように行動したかが明確に伝わってきて興味深い。
ヒューマニズムに基づきながら、実にリアリストとして物ごとをこなしていっている姿勢には非常に共感を覚える。マネージメントとはこうありたい、と思う。
ただし、緒方さんの国際協力機構改革が十分だとは思っていませんが。